天然クリームと言われる皮脂膜、美しい肌に欠かせない

肌にはもともと、部位別に3つのうるおい成分「皮脂膜」「天然保湿因子」「細胞間脂質」が存在し、これらがバランスよく存在することで健康で美しい肌が成り立ちます。

肌本来の持つ「うるおい機能」の一つ、「皮脂膜」の活かし方で将来の肌が決まる!

今回はこの内容で一緒に勉強していきましょう。

美肌に欠かせない皮脂膜とは

「肌に一番適した天然クリームとかスキンクリーム」と言われ、肌表面に薄いベールのように覆っている潤い成分は、皮脂腺から分泌される皮脂と汗腺から分泌される汗が自然に混ざったクリームで、水分の蒸発や外部からの刺激を防ぎ、肌表面を柔らかくしっとりなめらかな状態にする働きがあります。

皮脂の分泌量は1日平均1~2g(全身)と言われてますが、季節や環境、年齢によって分泌量は上下します。

例えば、湿気が多く気温が高い夏場は多く、乾燥が厳しく低温な冬場は少ない、また年齢では20代をピークに年と共に低下傾向、特に女性は閉経後に低下が強いと言われ、更年期障害などの体調不良もあって、肌荒れや乾燥肌の原因になります。

そして天然クリームと言われる由縁は、どんなに優しい化粧品でも肌に合わない場合もありますが、肌自身で作る皮脂膜は、まさしく100%天然で自分の肌に一番適した最高の保湿成分だからです。

 

それとこんな特長が!

本来なら、アブラと水は分離して混じり合うことはありませんが、皮脂腺から分泌される皮脂(アブラ)は簡単に水(汗)と混ざりあいます。
それはなぜでしょう?

皮脂腺から分泌される皮脂(アブラ)は、自然界にあるアブラや人工的につくることができないほど非常に濃度が薄いからです!

肌表面内に極微量存在するリン脂質と汗に含まれる微量のアミノ酸(どちらも天然の乳化作用あり)によって、汗とほどよく混じりあい理想の天然クリーム(皮脂膜)をつくっているのです。

水に近いぐらい薄い天然クリームは、人の肌でしか作ることの出来ない神秘的な美肌成分なんですよ。

この皮脂膜、日頃のスキンケアで大切に扱わないと綺麗な肌を保つことはできません!

  • そのまま放置するのはダメ!
  • 全て奪いとるのもダメ!

 

この絶妙なサジ加減のお手入れが今後の肌に左右されます。

皮脂膜の効果で潤いキメ肌

では次に、皮脂膜の美肌効果について見てみましょう。
大きくみて2つあります。

一つ目は、肌の潤いを保ちツヤを与えてくれます。

肌の潤い維持はもちろんのこと、薄いベールを作ることによって角質細胞の剥離を防ぎ、肌のキメを整えたり、肌内に存在する天然保湿因子(NMF)や水分の蒸発を防ぐ働きがあります。

二つ目は、バリア機能です。

健康な肌の皮脂膜は、PH4.5~6.5の弱酸性の状態になっています。これは、皮脂に含まれる脂肪酸と汗に含まれる乳酸やアミノ酸によるものです。

さらに、肌にはブドウ球菌、アクネ菌、グラム陽性桿菌という常在菌がいます。この菌が、皮膚表面の皮脂を食べて分解、弱酸性の生産物質を産出して肌を守っています。

皮脂膜のお手入れ

皮脂膜は、脂肪酸、スクワレン、コレステロール、グリセリンなどの油性成分と、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの無機塩類、アミノ酸類、乳酸、尿素糖など水溶性有機物からできており、美肌や乾燥肌対策には欠かせない必須成分です。

でも欠点があるのです。

それは、紫外線・酸素・温度、この3つの条件がそろうと酸化しやすいということです。

酸化すると、「過酸化脂質」という物質に変わり、逆に肌細胞を傷つけてしまいシミ、シワ、乾燥肌、老化原因にもなって肌トラブルを助長します。

俗にいう「肌サビ」といわれる現象です。

 

「皮脂膜が酸化する前に小まめに洗顔する」説もありますが、私はこの対策に賛成はしません。

洗顔後は元の皮脂膜に戻るのに2.3時間必要とも言われ、肌にとってはバリア機能がない緊迫した時間帯。

乳液やクリームでカバーすればよいかもしれませんが、肌に一番適した潤いの膜は、天然クリーム(皮脂膜)に勝るものはありませんから!

洗顔料にしろ、クレンジングにしろ、世の中には洗浄力が強い商品があふれかえっています。

  • クリームのような泡なら安心!
  • 肌に優しい洗顔石鹸なら安心!

 

洗顔後はつっぱていませんか?
ヒリヒリしていませんか?

これ皮脂膜を取り過ぎているサインですよ。
これを重ねていると、近い将来乾燥肌になったり、皮脂の分泌量を低下させる要因になりますよ。

洗浄力が弱い洗顔料をおすすめします。

 

次に皮脂膜の酸化予防について。

抗酸化作用のあるスキンケア成分を見てみますと、「ビタミンC」、「ビタミンE」「ポリフェノール」、「白金ナノコロイド」、「エコンザエムQ10」、 「シルク」、「乳清」、「クエン酸」、「甘草エキス」、「オウゴンエキス」、「シャクヤクエキス」など色々あります。

これらの成分は、化粧品(化粧水や乳液)にもよく使われる配合成分です。

でも角質細胞の酸化予防は期待できますが、肌表面に存在する皮脂膜の酸化対策には疑問?

化粧水や乳液などで抗酸化成分を補ったとしても、肌内(角質層)に浸透してしまいます。また浸透しないで肌表面に残ったとしても、数時間後には蒸発してしまうことも考えられます。

このような状況で、皮脂膜の酸化を抑えることが可能でしょうか?

 

そこで、推奨したいがシルクパウダーです。

繊維質のパウダーの為、肌内に浸透することも蒸発することもありません。

シルクにはビタミンCより抗酸化作用があるセリシンがあり、シルク繊維特有の吸湿放出性で適度な潤いを維持しながら肌に密着して、皮脂膜の酸化を抑えてくれます。

それに、皮脂腺の働きである潤いとバリア機能を手助けするので一石二鳥です。

睡眠中に分泌されている皮脂、テカリ予防や酸化による毛穴の黒ずみ対策にもシルクパウダーは大活躍!

 

天然クリームを大切にしよう

年代別の皮脂量のグラフ

上り坂の10代、皮脂量が多い20代と違って、40代後半からは年とともに皮脂の分泌量が減り、保湿力やバリア機能が弱ってきます。

これは、老化現象の一つなのでさけることができません。

しかし速度をおくらせることは可能です。

日本人は欧米人に比べ皮脂量の加齢変化が著しく低下しているそうです。

これは食生活の文化の違いやスキンケアの違いと見ています。

欧米人はお化粧が薄い・あまりしない、洗顔の回数や洗いすぎも少ない、それに比べ日本人はメイクや洗顔が大好き。

肌や皮脂腺にどれだけ負担を与えているか?、欧米人と日本人、この差はかなりありますよね!

 

対策としましては、皮脂腺に刺激や負担を与えないスキンケアに心がけましょう。

洗顔では、必要以上に潤い成分を奪ってしまう洗浄力の強いものは避け、できるだけ洗浄力がマイルドなアミノ酸系の洗顔料をおすすめします。

また皮脂量が減って乾燥肌になるとオイル入りの高保湿クリームに頼りがちになりますが、できる限り季節限定の利用にとどめ、シーズンを通して肌力の再生ケア「ターンオーバーの正常化」に努めましょう。

スキンケア以外の皮脂を復活させるには!

内面ケアとしては代謝アップに心がけましょう。

適度な運動、半身浴、ヨガや腹式呼吸、ストレッチなど、1日に1回以上はジワーッと汗がでるようにしましょう。

それと食事では、体によい油を摂りましょう。

特にEPAやDHAが豊富にふくまれる青魚や海藻類、サバ・イワシ・さんまなどの缶詰やオリーブオイルに含まれるオレイン酸も皮脂の再生や復活の食材としておすすめです。

 

参考文献)
ドクターベルツ Beauty Navi No71 美容情報誌
資生堂:http://www.shiseidogroup.jp/binolab/s_0001/