クレンジング商品を探していると、セラミドやヒアルロン酸など保湿成分がたっぷり、美白成分配合でシミ予防、美容成分が90以上など、メイクを落しながら化粧水や美容液のようなスキンケア効果があるようなキャッチフレーズが目に入りますが、本当に有効性があるのでしょうか?
でも、メイクやクレンジング剤と一緒に洗い流されるのでは?
クレンジング商品に配合しても無意味のような気がしますが・・・?
こう思っているのは私だけでしょうか!?
クレンジング剤の保湿成分は期待できるのか?
クレンジングはメイク落とし専用のアイテム、当然洗浄力優先で構成されているため、肌への負担、刺激はあります。
その負担・刺激とは、皮脂やNMF(天然保湿因子)、セラミドを奪ってバリア機能や肌力を低下させてしまうというリスクです。
クレンジングの構成は油分と界面活性剤+保湿成分が一般的。
もし仮に界面活性剤だけしか入ってないクレンジング商品があったとします。
これでメイクを落したら、肌への刺激、洗顔後のツッパリ感は相当なものになるのではと考えられます。
この刺激を油分や保湿成分を配合することで緩和して優しい使用感にしていると思います。
しかし、クレンジングしながら保湿成分が肌に浸透してスキンケア効果を発揮するかどうかは疑問符がつきます!
界面活性剤は水と油を混ぜる乳化作用だけでなく浸透作用があります。
裏を返せば浸透力があるからこそ水と油が混じりやすいとも言えます。
実はこの浸透力がくせ者。

界面活性剤が角質内に浸透してそこにある天然保湿因子やセラミドを奪い取ってしまうからです。
こう見るとクレンジングに配合されている有効成分がどこまで効果を発揮するかは不透明。
奪った保湿成分をカバーするという理屈もあるでしょうが、現実的に見れば、すすぎの際にクレンジングに配合されている保湿成分も一緒に洗い流されると見るほうが理にかなってますから!
界面活性剤の配合量が多ければ多いほど保湿成分も奪われ、
界面活性剤の配合量が少なければ少ないほど奪われる量も少ない
と見るのが正しいのではないでしょうか。
界面活性剤の浸透性についての疑問を追究?
界面活性剤は大きく分けて4つのタイプがあります。
- 陰イオン界面活性剤
- 陽イオン界面活性剤
- 両性界面活性剤
- 非イオン界面活性剤
それでこんな説明をよく見かけます。
肌に優しいクレンジングは非イオン界面活性剤が使用されています。この非イオン界面活性剤は分子量が大きく皮膚に浸透しない、脱脂力も少なくタンパク質を溶かしてしまうようなこともほぼありません。
だから安全です。
この説明、はたして本当でしょうか?
日本界面活性剤工業会のサイトではこのような説明が書いてあります。
非イオン(ノニオン)界面活性剤
水に溶けたとき、イオン化しない親水基をもっている界面活性剤で、水の硬度や電解質の影響を受けにくく、他の全ての界面活性剤と併用できます。
この使いやすさと浸透性、乳化・分散性、洗浄性などの性能面での特徴が認められ、近年、非イオン界面活性剤の使用量の伸びは大きく、アニオン界面活性剤とならぶ主力界面活性剤になっています。非イオン界面活性剤は分子内の主要な結合の仕方により、エステル型、エーテル型、エステル・エーテル型およびその他に分類されます。引用元:日本界面活性剤工業会
この非イオン(ノニオン)界面活性剤は使いやすいからクレンジングにもよく利用されているということ!
“浸透性がない” とはどこにも書いていません!
あなたはどちらを信用しますか?
ネットの世界って調べれば調べるほど疑問点がどんどん噴出してきます。
「一方聞いて沙汰するな」ですね。
クレンジング後のしっとり感は何?
次に「クレンジングをしながら保湿をする」ようなキャッチや説明に対して。
これはクレンジング後のしっとり感をだすことで、目くらましているような感じがします。
つまり油分を残して油膜によってしっとり感を引き出している商品構成にしているとも考えられます。
化粧水や美容液のように有効成分が浸透して、肌の内から潤いを出しているのとは違います。
ですのでクレンジング後でもしっとりしているから安心と決めつけるのは要注意。
先ほども言いましたが、界面活性剤によって角質内にある天然保湿因子やセラミドは確実に奪われています。
毎日奪えば奪うほど肌力は消耗、セラミドなどの生産力も低下し隠れインナードライ肌になっているかもしれません。
また油分が残っている肌では、次のステップである化粧水を補っても浸透しずらいです。
もし仮に乾燥肌がひどくなったり、何か肌トラブルが発生した時は、クレンジング商品をまず疑ってみてください。
それだけクレンジングという商品は、肌への負担が大きいアイテムですから。
化粧品メーカーはそれを知っているからこそ、「美容成分が90%以上」とか「有効成分が効く」などを強調することで、クレンジングの欠点が表にでないよう、視線や意識をそらしているのかもしれません。
以上、なんだかんだと私の自論を説明してきましたが、洗浄や乳化目的で界面活性剤を配合しているクレンジング商品、保湿成分を配合してもその成分の有効性は小さいと思います。